レッドツェッペリンの名盤「2」を全曲解説!!

こんにちは、和男です。

和男の洋ロックアルバム解説シリーズ、記念すべき第一弾は、1969年リリースの、レッドツェッペリンの「2」!!

1969年の10月にリリースされると同時にどんどん売り上げを伸ばし、年末にはビートルズのアビーロードを抜いてビルボードのチャートで1位を獲得したアルバム。ファンの中にはこのアルバムを最高傑作と評する人も多い。

メンバー全員の演奏が光ったこちらのアルバムを、1曲ずつ解説していこうと思う。

アルバムついての解説

このアルバムは、同年リリースの前作「1」の延長線上のようなアルバムではないかと私は思います。

まず、このジャケットが前作を彷彿とさせますよね。1のジャケットには、ドイツの飛行船ヒンデンブルク号が写っています。そして2のジャケットの上部には、飛行船のような物が白く光り、爆炎をあげている様子が写っていますね。1で写っていた飛行船が、2で墜落したというようなストーリー性を感じられます。

また、右下に写っている人々は、ドイツの兵隊達だそうです。これも1のジャケットのヒンデンブルク号と関係がありそうですよね。

そして、楽曲に関しても、2は1の進化版という感じの印象を受けます。この2作はどちらも基本的にはジミーペイジのギターが光るハードロック調の曲が収録されていますが、1の収録曲は、サウンドにおけるギターの主張がまだ弱いように思えます。一方で2では、Whole Lotta LoveやHeartbreakerのような、厚みのある単音のギターリフが使われている曲が多く収録されており、ギターリフが強く印象に残る構成になっています。1でハードロック調のツェッペリンサウンドの土台をつくり、2でギターを仕上げて完成させ、この2作がレッドツェッペリンといえばハードロックというイメージを定着させたのでしょう。やはりここで一旦サウンドが完成して1区切りついたとペイジも思ったのか、次作の3は一転してアコースティック調の曲が多く、従来のイメージからは乖離したアルバムでした。そのため当時の世間的な評価はイマイチだったようです。しかしジミーページ的には3がベストで、2は超ハードスケジュールの中でゲリラ的に収録したアルバムで、音質が微妙だったり、歌詞のパクリが多かったりと雑な部分が見られたため、イマイチだと思っていたらしく、世間との評価の差にショックを受けたんだとか。

それと、このアルバムはがテーマにあるような気がします。収録曲9曲のうち7曲が、loveという単語を歌詞に含んでいます。しかし、同じラブソング(?)でも、歌詞の雰囲気や曲調はそれぞれ異なっており、聞いていて全く飽きません。

それでは、2に収録されている9曲についてそれぞれ解説していきます。

それぞれの曲について解説

1.Whole Lotta Love

レッドツェッペリンの曲のうち最も有名な曲の一つ。イントロのギターリフで心を鷲掴みにされる名曲である。途中エンジン音やサイレン音が鳴り響いたり、不気味な叫び声があったりする謎のパートがあるのも特徴の1つ。歌詞がマディーウォーターズのYou Need Loveから流用されており、著作権侵害で訴えられた。

ちなみにこの曲の冒頭にあるロバートプラントの咳は、アメリカ版ではカットされているそう。なんでや。

2.What is and What should never be

一曲目に続いてこちらも愛がテーマの曲。しっとりとしたメロディと、激しめのメロディが交互に演奏される、Lucy in the sky with the diamond のような変わった構成。ジョンポールジョーンズのベースが良い。

3.The Lemon Song

色んな曲から歌詞をパクりまくった、レッドツェッペリンの盗作力が遺憾なく発揮された曲。自分はジミヘンのカバーバージョンのkilling floorが好きで良く聞いているのだが、初めてこの曲を聞いた時それと歌いだしが一緒で「ん?」となった思い出。

しかし、ここまでオリジナルでかっこいいサウンドに仕上げてしまっては、もはやパクりとは言えない…最初から最後までベースがかっこよすぎるのと、アップテンポの間奏部分ではギターとドラムも輝いている。

4.Thank you

ロバートプラントが妻への愛を表現した曲。またもや愛がテーマの曲である。個人的にはサビ前のBメロが好き。

5.Heartbreaker

B面の1曲目。A面はベースがかっこいい曲が多かったが、これはシンプルにギターがかっこいい(特にイントロのリフはやばい)曲で、Guitar Worldという雑誌のカッコいいギターソロがある曲ランキングで16位にランクインした。部屋で爆音で流したい曲ランキングで上位に入ってくる曲。

6.LIvin’ Lovin’ Maid

Heartbrekerが終わるとすぐに歌が始まるのが特徴。ポップなメロディと歌詞で、良くも悪くもあたりさわりのない曲という印象。この曲はジミーペイジが最も嫌いな曲で、ライブでは一度も演奏されたことがないらしい。

7.Ramble on

こちらはアコースティックでしっとりした曲。ロマンチックな歌詞とマッチしている。サビ前のメロディのアコギとベースの組み合わせが素晴らしい。1分50秒あたりでバイオリンのような音が流れるが、あれはジミーペイジがレスポールを使って出した音である。どうやったらあんな音が出せるんだ。

8.Moby Dick

4分20秒のうち、3分強がジョンボナームのドラムソロで占められているインストゥルメンタル曲。ドラムのリズムや強弱が途中で色々変化するので全く飽きることなくドラムソロを楽しめる。ライブでは20分以上も叩き続けることもあったらしい。あんだけ叩いてよくボンゾの腕が持つもんだ。

サウンドだけでも迫力満点だが、映像で見るとボンゾの動きが常軌を逸していてもっと迫力がある。

9.Bring It on Home

ベースとハーモニカという珍しい組み合わせのブルーシーなメロディで始まる曲。その後ロックパートを経て、再びブルースパートに戻り、このアルバムの全曲が終了する。Whole Lotta Loveの激しいギターリフで始まり、静かなブルースでフェードアウトしていくように終わるという構成が個人的にはかなり好き。

以上、レッドツェッペリン2の解説でした。2をレッドツェッペリンの最高傑作と評する人も多くいるぐらい素晴らしいアルバムですので、是非レコードで聴いてみてください!